kero2021のブログ

マレーシアに、痴呆の母と共に親子留学中。そんな3人の日常を描いた奮闘記。

ちびケロさんの言うことにゃ ~その8~

昨日、ママはゴミ箱から全部助けていた。

小籠包のケースを出して、冷凍庫へ。

シードルの缶は、でっかい空き缶の袋の中で他の缶とは別に立っていた。

手帳は、私のクローゼットの中。

寝る前にこっそり教えてくれた。

おばあちゃんには、昨日の話はもうしない。

 

今朝も大変なことが起こった。

ママ:「おばあちゃんの血圧の薬が6錠もなくなっている。」

市場に行こうと、エレベーターホールに向かう途中で。

雨が降りそうだからと、ママだけ洗濯物を入れに戻って気づいたらしい。

おばあちゃん:「もうこのところずっと、アレルギーの薬1錠しか飲んでない。」

そんなはずない。

ママが薬のケースに2錠ずつ入れて、2週間分渡してある。

でも、金曜日はケースぐらいから部屋にケースを置いたまま、薬だけ持ってきていた。

部屋に戻って、おばあちゃんをベッドに座らせて、血圧を測る。

ママと、カバンやスーツケース、クローゼットやバスルームを確認する。

ママはトイレのゴミ箱まで、手を突っ込んで見ていた。

見つからない。

血圧は120~130で、問題ないらしい。

ママ:「今朝はいつ飲んだの?」

おばあちゃん:「食事の前かな?」

洗面所の水で飲まない限り、あり得ない。

今日に限って、薬を確認する前に水を買いに行っていた。

30分経っても、血圧に変化はない。

ママ:「昨日、いない間に飲み続けたのか。いっそのこと、腹いせに捨ててくれていたら、いいのに。」

2人になったタイミングで、ママが言った。

窓から捨てていたとしたら。

この前のベランダのティッシュみたいに、どこに行くかわからない。

一昨日、窓が開く部分に鉛筆を置いてて、ママが注意したばかりだ。

 

その後、しばらく様子を見てから、ママと2人で市場に行った。

鶏肉がもうなかった。

「1匹まるごとならあるよ。」ってお店のお姉さんに言われた。

ママはさすがに買わなかった。

でも、いつものケーキ屋さんで、焼き立てのエッグタルトが買えた。

八百屋さんも冷蔵庫に片付け始めてたけど、いっぱい買えた。

魚屋さんは、いつものお店はもうシャッターが閉まっていた。

いつものお店じゃないところで、エビとサーモンが買えた。

果物屋さんはいつものお兄さんが片付け始めていたけど、マンゴスチンとバナナが買えた。

豚肉屋さんでは、いつものおじさんが途中でいなくなった。

突然戻ってきたと思ったら、いつものケーキ屋さんの箱を渡された。

ママも、さすがにびっくりしてた。

何と、チョコレートケーキをプレゼントしてくれた。

なんだか心がほんわかした。

ママは時々言う。

「辛い思いや大変な思いをした分、人に優しくなれるし、人の優しさがわかるようになる。」

おじさんも、日本で大変な思いをしたのかもしれない。

今日もGrabを待ちながら、茨城県出身の奥さんがいるおじちゃんのレストランをのぞく。

手を振ったら、気づいてにっこり笑ってくれた。

今度はママが見に行ったら、見つけられなかったらしい。

人気があって、店員さんもたくさんいる中華系のお店。

そういえば、ママが漢字で書いたのに、韓国人の店員さんでわからなかったっけ。

 

ママは薬のことでは、一切おばあちゃんを怒らなかった。

もちろん、お薬当番をお願いされている私にも一切怒らなかった。

一瞬怒ってるのかと心配したけど、真剣にいろいろ考えていたみたい。

こぼすといけないからと、ダイニングでと約束していた水で入れたコーヒー。

市場に行っている間に、またベッドに持って行って飲んでたおばあちゃん。

ママは、それも怒らなかった。

もう一度、約束だけはしていた。

それでも、リビングのソファに持ったまま、おばあちゃんがドーンと座った。

こぼしそうで、今度こそママが怒るんじゃないかと怖かった。

ダイニングって言ったじゃん。

ママはいつも、いっぱい考えて、いっぱい動く。

いっぱい食べて、また動く。

昼寝もするけどね。

ママはやっぱりすごいと思う。

「私なんか、はるかに越えていけるよ」とママは言う。

ホントかな?

でも、ママは絶対嘘はつかない。

よく忘れちゃうけどね。